Ribes nigrum
説明と特性
カシス(黒スグリ)は、ヨーロッパ原産の小さな果実でありながら、非常に高い栄養価を誇る“スーパーフルーツ”です。艶やかな黒紫色の果実は、懐かしいコンポートやジャムの味を思い出させながらも、現代の食事療法や自然医療において注目を集めています。
特にビタミンCの含有量が非常に高く、レモンの数倍とも言われています。また、フラボノイド、ルチン、アントシアニン、有機酸も豊富で、免疫力を高め、毛細血管を保護し、脳と腸の働きをサポートします。味わいは濃厚で、ジュース、ドライフルーツ、パウダー、ビネガーなど多用途に活用されています。
主な健康効果
- ADHD(注意欠如・多動症) – ビタミンC、アントシアニン、ルチンが神経系と脳の働きをサポート。
- インスリン抵抗性・2型糖尿病 – 低GIかつ抗炎症効果により血糖値を安定。
- リーキーガット症候群 – 腸粘膜を保護し、腸内フローラのバランスを整える。
- 抗酸化作用で老化防止
- 免疫力を高め、感染症予防に
- 血流を改善し、高血圧予防に
- 関節炎やリウマチなどの炎症緩和
- 視力回復と目の疲れに効果的
料理・ハーブ療法・園芸での利用
料理にて: カシスは、手作りのジュース、ゼリー、無糖ジャム、ビネガー、寒天グミ、スムージー、ヨーグルト、オートミールなど幅広く使えます。粉末にすればデザートやドリンクの栄養強化にも。
ハーブ療法では: カシスの葉は利尿作用があり、腎機能を助けるためのお茶に使われます。果実は風邪、インフルエンザ、血管障害の予防に用いられます。
園芸では: 耐寒性が高く、夏に豊かな果実を実らせる低木。自然栽培にも適し、受粉に来る昆虫を引き寄せます。
栄養成分(100gあたり)
成分 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 63 kcal |
タンパク質 | 1.4 g |
食物繊維 | 4.3 g |
炭水化物 | 14.6 g |
ビタミンC | 181 mg |
ビタミンA | 230 IU |
カリウム | 322 mg |
鉄 | 1.5 mg |
アントシアニン | 500–700 mg |
豆知識
第二次世界大戦中、イギリスでは子どもたちのビタミンC不足を補うために、レモンの代わりにカシスジュースが提供されていました。
ポーランドの伝統的な自然療法では、カシスは「血をきれいにし、生命力を高める果実」として尊ばれています!
相性の良い組み合わせは?
- ローズヒップやシーバックソーン – ビタミンCの相乗効果
- 発酵飲料(ケフィア、ビーツクワス) – 腸内フローラをサポート
- ブラックペッパー – 有効成分の吸収率を高める
- ジンジャーとターメリック – 強力な抗炎症作用の組み合わせ
摂取目安と注意点
1日の目安量: 生の実で100~150g、またはパウダーで小さじ1~2杯程度。
注意点: 大量摂取すると軽い下痢を引き起こすことがあります。胃腸が敏感な方は少量から始めましょう。
レシピ:自家製カシスグミ
材料:
- カシス(生)1カップ
- 水 ½カップ
- はちみつ 大さじ1
- 寒天パウダー 大さじ1〜2
カシスを水とはちみつと一緒に煮て、濾して果汁を取る。寒天を加えさらに2分煮てから型に流し、冷やし固める。
栄養満点で自然な甘さの、子どもにも安心なスナック!
あなたに問いかけたいこと…
あなたの自然派ホームケアには、炎症を和らげるパワーフルーツ「カシス」は入っていますか?